会長挨拶






















 平成25年5月31日の第39回通常総会において、会長に再選され職を務めることになりました。 引き続きよろしくお願い申し上げます。
 社団法人全国さく井協会は昭和49年12月公益法人として許可され、国内唯一のさく井業界の全国組織として、その目的達成を目指して活動し、今年で39年目に入ります。その間に国土交通省をはじめ、関係各位、会員各位より賜りましたご高配とご支援に深く感謝申し上げます。今進められている公益法人の新法人への移行では、当協会は「一般社団法人」に移行する事を決め申請書類を作成中で近近提出いたします。
 当協会は、地下水を掘りあて、その水を提供する“井戸”をつくることにより社会に貢献しております。平成23年3月11日の東日本大震災では、青森県、岩手県、宮城県、福島県の被災地に入り234本の井戸で被害調査を行いました。結果、地震、津波で機能を喪失した井戸が13本(地震が原因5本、津波が原因8本、全体の5.6%)でした。昔から言われていた“井戸は地震に強い”が裏づけられました。また、多くの街で上水道施設が壊され断水しました。調査時「今すぐ使うことのできる水を得られる井戸があったら」という声も多く聞きました。
 当協会は「災害時避難施設になるところには防災井戸の設置を」と訴えており、東日本大震災から得られた教訓を基に被害報告書では“井戸の被害対策”“地震、津波に強い井戸”を図解で提案しております。また、防災井戸計画の参考になればと、井戸資料のデータベース化を行い、井戸深度、地質、地下水の水質、取水量等を明示し、福島県を例に“福島県 地質・地下水分布図”をまとめました。他の地域でも整備されていくことを期待いたします。
 平成24年版日本の水資源:国土交通省によると、平成21年の都市用水(生活用水+工業用水)の全使用量は約270億m3で、その内地下水使用量は約65億m3あり約24%です。つまり、身の回りでお世話になっている水の4分の1は地下水です。日本全体の水使用量は約815億m3/年と推定され、その内地下水使用量は112億m3/年と推定されているので約13.7%です。その地下水、井戸の大切さを理解していただく活動として11月10日を「いい井戸の日」と定め、講演会、シンポジウム、展示会を平成15年から毎年行っています。平成25年度は名古屋市、26年度は協会設立40周年記念式典を含めて東京都内で計画しております。
 水井戸、防災井戸以外にも、井戸は国産エネルギー利用の“温泉井”“地熱発電井”“地中熱利用井”温暖化対策として“二酸化炭素の地層貯留井”“地震観測井”等々その活用先は多彩です。(社)全国さく井協会は、井戸の新しい活用先の開拓に積極的に取組んでまいります。


会 長   脇 雅 史